健康寿命とは

健康寿命。この言葉を耳にする機会が多くなりました。

『健康寿命』とは「健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと」と定義されています。

これはWHO(世界保健機関)によって提唱された健康指標で、いわゆる『平均寿命』とは違い、日常生活に制限がある(介護や支援を必要とする)期間を含みません。

つまり、一人で不自由なく健康な状態で自立して生活できる期間を指しています。

日本では、この「平均寿命」と「健康寿命」の差が男女ともに10年前後あり、健康寿命をいかに伸ばし差を縮めていくかが課題となっています。

厚生労働省では「健康寿命延伸プラン」を掲げ、2040年までに健康寿命を男女ともに3年以上延伸、75歳以上とすることを目標としています。

そしてこの「健康寿命延伸プラン」の中で、推進する3つの取り組みを挙げています。

  1. 次世代を含めたすべての人の健やかな生活習慣形成
  2. 疾病予防・重症化予防
  3. 介護予防・フレイル対策、認知症予防

この中には、女性の健康の包括的支援に向けた取り組みを推進する項目も入っています。

また、がん検診受診率の向上や、慢性腎臓病の早期適切診療につなげる体制の構築、年齢や性別等を勘案した適切な運動プログラムの提供、歯周病対策の強化、介護や認知症の予防に向けた体制の構築と強化などが盛り込まれています。

健康寿命を延ばすためには、国の取り組みだけではなく、一人一人の意識が大切になってくるのではないかと考えています。

バランスの取れた食生活で病気に負けない体を作ることも大切ですが、一方で私たちの持っている骨や関節、筋肉などの運動器などが衰えると、歩いたり立ち上がったり座ったりという日常生活の動作が難しくなり、介護や支援が必要となるばかりか、寝たきりになるリスクが高くなります。

女性の場合は、閉経に伴って骨粗しょう症になるリスクが高まります。骨粗しょう症になると、転んだだけで骨折し、ひどい場合はその後寝たきりになってしまうリスクがあります。骨を丈夫にするには、カルシウムをしっかり摂取するだけでなく、運動して骨に負荷をかけることが大切と言われています。

いつまでも生き生きと楽しく元気に生きていくために、一人一人がリスクを理解し、健康寿命を延ばすという意識をしっかり持ってセルフケアに取り組むことが重要なのだと思います。

*参照サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット  健康寿命 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

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